ケーブルの整理はいいが… 特派員オンライン・バンコク
2023/5/25 6:00 西日本新聞
バンコク支局のWi-Fiが突然、使えなくなった。機材の故障か。原稿を執筆するシステムにパソコンが接続できず、頭を抱えた。
念のため、通信会社に連絡すると「不要ケーブルを撤去しており、その影響かも」。
バンコクでは、使わなくなった電気や通信のケーブルをそのまま放置し、電柱で大量のケーブルが絡み合っている。
火災の原因などの問題点が長年指摘され、昨年からようやく、タイ国家放送通信委員会などが不使用回線の間引きを進めている。
支局が入るビルの前に出ると、確かに作業員が大量のケーブルを外し、整理していた。
「それなら事前に通知してよ」と思ったが、そんなことは施工側は気にしない。しかも、工事も休憩しながらで、何とものんびりしている。
急きょ、自宅に戻って仕事をしたが、無事に復旧するまで丸3日かかった。
驚くのは、クレームを入れる人を見かけないことである。「仕方ないね」と、それぞれWi-Fiが使えるカフェなどで仕事をしたようだ。
こうやって、タイでは忍耐力が鍛えられていく。私も随分と気が長くなった。タイらしく、緩くなったという方が正確か。
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