JR外房線の駅で経費削減のためトイレ閉鎖、通勤者困惑「京葉線直通の電車にはトイレがない」

5/19(金) 15:38配信

 JR外房線の永田駅(千葉県大網白里市)で、トイレが2月上旬から閉鎖され、鉄道の利用客や地域住民が困惑している。経費削減のためだとしてJR側がトイレの譲渡を市に申し出たが、市は維持管理にかかる財政負担に難色を示して拒否。双方は協議を続けているが、5月15日の話し合いは平行線をたどった。住民らは双方に、再開に向けた対応を求めている。(戸田光法)

 問題の始まりは、昨年4月のことだった。市はJR東日本千葉支社から、永田駅構内のトイレや隣接地の譲渡を提案された。JR側は利用者の減少やコスト削減を理由に挙げたという。

 JR千葉支社によると、永田駅の2021年度の乗車数は1日平均775人。トイレの利用者は1日平均10人で推移してきたが、コロナ禍で1日2~3人に減っていた。日中に限り、駅員は1人いる。

 市は、トイレを譲渡された場合の水道代など維持管理費を検討。「鉄道利用者が使用する駅構内の施設を、市民から幅広く集めた税金で維持するのは筋が違う」などと判断し、昨年7月に提案を拒否した。これを受けてJR側は、今年2月5日からトイレを閉鎖した。

 閉鎖に伴い、JR側は列車内のトイレを使うよう促している。ただ、都内への通勤に永田駅を利用する50歳代の男性会社員は「京葉線直通の電車にはトイレがない。駅から自宅まで徒歩で15分かかるので、駅のトイレは助かっていた」と話す。

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