■「日本企業に就職できたらいいな」という声も

 こうした状況下で、近年注目を集めるのが「?平族」(横たわり族・寝そべり族)という言葉だ。

 中国の競争社会には終わりがない。過酷な受験競争を終えて大学に入学しても、もう大学生に希少性はない。では大学院進学だ、いや海外留学だとキャリアを
積み重ねていく競争が続いてきたが、そうした肩書もすぐに陳腐なものになってしまう。だったら、必死の努力はやめて、ほどほどに努力する程度で楽しく
生きていけばいいではないか……というのが横たわり族の発想だ。

 「うちの子は『日本企業に就職できたらいいな』と言っています」と李さんは話す。

 「給料は上がらないけど、問題さえ起こさなければ定年までずっといられる。死ぬ気で努力しないと昇進できず、結果を出せないとクビを切られる中国企業とは大違いですから」

 公務員になれれば一番良いが、それがダメなら日本企業に行きたい。気づけば、日本は中国横たわり族の憧れの地となっているらしい。

https://news.yahoo.co.jp/articles/19cc505e70ed7a45825704f8197689e17dbbe3c4?page=3