【朝鮮日報コラム】「超純水」も半導体先端技術だ
2023/03/13 17:14 朝鮮日報

尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は今月初め、慶尚北道亀尾市にあるSKシルトロンの「超純水実証プラント」を訪れ、芳名録にそう記した。
世界の半導体競争激化で素材、部品、設備のサプライチェーンがブロック化され、それらの「国産化」が急がれる中、半導体の重要素材で
ありながらも依然として日本に依存している超純水の国産化現場を訪れて激励したのだ。しかし、現実は異なる。いわゆる「半導体特別法」
が国家レベルの投資、育成意向を示した「国家先端戦略技術」には超純水が含まれていない。

超純水は文字通り「不純物のない最も純粋な水」だ。不純物が100%除去することはできず、正確には「不純物が0%に最大限近い水」を
意味する。超純水は半導体生産工程でウエハーを洗浄する際に使われる。半導体は繊細なので、洗浄水に不純物が含まれていれば、
収率などに問題が生じる。世界の半導体市場がナノ(10億分の1)単位の競争を繰り広げ、回路線幅の微細化が線幅が進むほど、高純度
の超純水が注目されるのだ。

超純水の市場は事実上日本の天下だ。日本は1980年代から通商産業省(現経済産業省)主導で半導体研究会を立ち上げ、半導体製造
技術とともに超純水生産技術を開発した。栗田工業、野村マイクロ・サイエンスなど超純水業界を掌握した企業はそうした国家的支援の中
で成長した。米国も国家安全保障の観点から国防総省がセマテックという研究機関を支援し、半導体・超純水技術に支援を行った。
それに対し、韓国はサムスン電子を筆頭とする企業が自力で半導体技術を培った。先を争う半導体競争の中で、韓国企業は市場支配力を
高めていったが、超純水だけは日本の先進技術に依存している。

後発ランナーの韓国が超純水の開発に本格的に突入したのは、環境部の課題に選定された2021年6月からだ。

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