中国「春節」旅行者、人気の渡航先は日本ではなく 国内旅行も3億人

中国政府は、22日の春節(旧正月)を挟む大型連休で中国国内を旅行した人が3億人に達したと発表した。昨年の春節期間より23%増え、コロナ禍前の2019年の9割近くに持ち直したという。外国との間を行き来した人も昨年から倍増し、特に東南アジアへの旅行に人気が集まった。

文化旅行省によると、21日から27日までの連休の国内旅行者は3億800万人で、19年の春節の88・6%に回復した。関連の収益も3758億元(約7兆1400億円)に上り、19年の73・1%に達したという。

旅行大手、携程旅行網(シートリップ)によれば、国内旅行の予約件数は昨年の約4倍で、温暖な南部の雲南省や海南島などが人気だったという。

一方、国家移民管理局によると、21日から26日までに約119万2千人が中国を出国し、入国者も約120万人だったという。出入国者は、昨年の春節に比べて124%増となった。

日本や韓国などが新型コロナの感染拡大が深刻化した中国からの入国者に対して厳しい水際対策を講じるなか、中国の人の渡航先は東南アジア諸国に集中した。シートリップによると、インドネシアのバリ島行きの飛行機の予約件数が昨年の約30倍、シンガポール行きが約8倍、バンコク行きが約4倍に達した。

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