95歳のホロコースト生存者、VRでアウシュビッツ絶滅収容所を再び訪問「まるで戻ってきたようです」

https://news.yahoo.co.jp/byline/satohitoshi/20230129-00334897
「アウシュビッツに到着した時や選別された時を思い出しました」
第二次世界大戦時にナチスドイツが支配下の地域でユダヤ人を差別、迫害して約600万人のユダヤ人、ロマ、政治犯らを殺害した、いわゆるホロコースト。そのホロコーストの象徴的な存在の1つがアウシュビッツ絶滅収容所。アウシュビッツ絶滅収容所では欧州からのユダヤ人やロマ、政治犯ら110万人以上が殺害された。

アウシュビッツ絶滅収容所は現在でも世界中からの観光客や欧米、イスラエルの学生らがホロコースト教育の一環として訪問しており、2019年には過去最高の230万人以上がアウシュビッツ絶滅収容所を訪問していたが、2020年は世界規模でのパンデミックの影響で、アウシュビッツ絶滅収容所博物館も一時閉鎖しており、昨年の訪問者数は50万人程度だった。それでも現在でもアウシュビッツ絶滅収容所は世界的な観光名所の1つである。アウシュビッツではガイドがツアーでバラック、処刑場、囚人が到着して選別された線路の引き込み、独房の跡地など悲惨な出来事が起きた場所を案内して解説してくれる。

1945年1月27日に旧ソ連軍によってアウシュビッツ絶滅収容所が解放されたが、その日は、現在では国際ホロコースト記念日に制定されている。そして78年目の2023年1月27日を前にして、イスラエルに在住しているアウシュビッツ絶滅収容所の生還者で95歳になるメナハム・ハベルマン氏が仮想技術(VR)でアウシュビッツ絶滅収容所を再び訪問した。

VRのゴーグルを装着して目の前に登場したアウシュビッツ絶滅収容所の仮想現実空間を体験したハベルマン氏は「まるでアウシュビッツ絶滅収容所に戻ったようだった。到着した時や選別された時を思い出しました」と語っていた。今回のVRはイスラエルのフィルムメーカーが制作している。フランスのメディアFrance24がその様子を報じていた。

https://youtu.be/B9aHYWCTRwg