「東京」を冠する千葉スポット

 東京都内になくても、名称に「東京」が入る会社やマンション・アパート、店舗は多い。大きな意味での東京圏という意味なのだろう。
当然、イメージをよくしたいという思いも働いている。首都圏以外でも、知名度の高い中心都市の名称を冠することはよくあり、特に珍しいことではない。
しかし、千葉県では県のシンボルとなるような大型施設の名称にまで「東京」が頻繁に使われている。2004(平成16)年には民営化に伴い
「成田国際空港」に改名したものの、新東京国際空港(成田市)、東京ディズニーランド、東京ディズニーシー(ともに浦安市)、東京ドイツ村(袖ヶ浦市)など、
ベイエリアでは「東京湾」に面しているという理由で「東京」を使用する施設が多い。ここまで主要施設に他の都市の名称を使用する県も珍しい。

 もちろん、背景にはイメージをよくしたいという思いが強くあることは間違いない。また、そのほかの大きな理由のひとつとしては「CHIBA」という
言葉の響きが英語の薬物を意味するスラングに似ており、外国人には印象がよくないことから、外国人の利用が多い施設において敬遠された
ということもある。

 しかし、それならば県ではなく市の名称や、千葉県をイメージさせる別の言葉を使うことも考えられただろう。なぜ千葉県ではここまで「東京」を冠するのだろうか。

東京都への就業・通学流出が顕著

 改めて、千葉県の立地特性と就業構造を見てみたい。

 千葉県の中心都市である千葉市と東京都中心部は首都圏の東方面の大動脈であるJR総武本線で直結しており、JR千葉駅からJR東京駅までは
総武線快速で約40分で結ばれている。

 そのほかにもJR京葉線、JR常磐線、京成線、最近ではつくばエクスプレスなど、千葉県内には東京都中心部に乗り入れる鉄道網が多数存在しており、
東京への通勤・通学には非常に便利だ。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/6fb2bf845f7b934874e7221f829b4c766558e3e4