新種のラン「デンドロビウム キシダフミオ」が国内で初めて開花した。唯一栽培している広島市植物公園
(同市佐伯区)で4日、一般公開が始まった。同園によると、1年ごとに花を咲かせる見込み。1月中は花が見られそうだという。
昨年6月、岸田文雄首相がシンガポールを訪れた際に両国の友好を記念して誕生したラン。
親株はシンガポールにあるが、その1株を、希少なランを展示する同園で栽培してきた。
園によると、15度以上に保った温室で育ててきたところ、市内で零下の気温が続いた12月下旬に花が
咲いたという。現在は大温室で一般公開している。
同種のランは初夏に咲くものが多いものの、人工交配の品種のため、開花時期は分からなかったという。
同園の久保晴盛(はるもり)技師(35)は「一点もので、いつ咲くかもわからなかった。
温度や湿度に敏感で、気むずかしさもある。寒さに反応したのかもしれない」。鮮やかな赤紫の花が
4輪咲いており「キリッとした濃い色。開花してよかった」と胸をなで下ろしていた。(黒田陸離)
朝日新聞デジタル 黒田陸離2023年1月4日 20時14分
https://www.asahi.com/articles/ASR1465HJR14PITB00Z.html