プーチン大統領はワグネル傭兵部隊の最高司令官に38人を殺し、終身刑となっていた男を任命した。

 ロシア上院は4日、プーチン大統領が9月30日にウクライナ東部・南部4州の親ロシア派代表と結んだ併合条約の批准と関連法案を承認し、
議会手続きを終えた。下院は3日に承認済みで、プーチン氏が署名して成立。ロシアは占領地域で自国領としての行政確立を急ぎ、併合の既成事実化を図る。

 一方、ウクライナ侵攻はプーチン氏の思い通りにいかず、ロシア軍が兵力不足に陥っている。兵力不足を補うため、
新興財閥オリガルヒのプーチンの料理人≠アとエフゲニー・プリゴジン氏が資金を出しているとされる
民間軍事会社「ワグネル」に兵士のスカウトを依頼。同氏が囚人スカウトプランを実行している。囚人は2週間の軍事訓練後、
最前線に送られ、生き残れば恩赦を与えられるという。このワグネル傭兵部隊が最前線で戦闘を行っている。

 そんな中、英エクスプレス紙は4日までに、「ワグネル部隊を指揮していたアレクセイ・ナギンが9月20日に殺されたため、
プーチン大統領が悪名高いロシアンマフィアを抜てき。38件の殺人罪で2011年に終身刑となり、
収監されていたマフィアのセルゲイ・ブトリンを新しい指揮官に任命した」と報じた。

 ウクライナ軍は東部や南部で反撃を続け、占領地の奪還を進めている。プーチン氏は核兵器使用の可能性を示唆するほど追い詰められている。

 そこでプーチン氏は「劣勢ムードを食い止めようとして、マフィアに頼って最前線を鼓舞しようとしている」と同紙。

 ブトリンは1990年代に幅を利かせた「オレホボ・ギャング」のメンバーだった。暴力と恐喝の限りを尽くし、
警察に追われていた。整形手術を受け、ギャングの抗争で死んだことにして、ロシアで自分の葬式を行って海外逃亡。
しかし、2001年にスペインで武器の密輸で逮捕された。その後、ロシアで裁判を受け、終身刑で収監されていた。
https://news.infoseek.co.jp/article/tospo_950250420394164224/