日野自動車は29日、2022年3月期の連結最終損益が540億円の赤字（前期は74億円の赤字）となり、150億円の黒字だった従来予想から一転して赤字に転落すると発表した。
中大型のトラックとバスのエンジンで発覚した排出ガスのデータ改ざん不正に伴う関連費用などが膨らむ。

国内でのエンジンの型式認証での不正に関連するリコール（回収・無償修理）や税制優遇を受けた分の追加納付の費用として約400億円を特別損失に計上する。
北米市場でエンジンの認証が得られていないことによる顧客などへの補償費用はこれまで160億円を見込んでいたが、120億円膨らむ。
認証関連での特別損失は22年3月期に計680億円を見込む。

売上高は前期比5%減の1兆4200億円、営業利益は前期比2.6倍の320億円と、従来予想から400億円、220億円下方修正した。
排ガス不正によるエンジンの出荷停止の影響を織り込んだことに加え、21年9月に届け出た大型トラックの不具合のリコールで、
交換部品の変更で約180億円の製品保証引当金を計上し、営業費用が追加で発生した。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC299EH0Z20C22A3000000/