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「世界で中国は一つ、台湾は不可分の一部」…北京五輪組織委の発言が波紋

 【北京=川瀬大介】北京冬季五輪組織委員会の厳家蓉報道官が17日の定例
記者会見で、「世界で中国は一つ。台湾は中国の不可分の一部だ」などと発言
した。国際オリンピック委員会(IOC)が掲げる「政治的中立」にそぐわな
い発言で、波紋を広げそうだ。

 厳氏は、一緒に会見したIOCのマーク・アダムス広報担当が、20日の閉
会式に台湾選手団が出席するかどうかについての質問に答えた際、「補足でき
ますか」と突然割り込んで、台湾問題について語った。

 また、厳氏は中国の少数民族ウイグル族の強制労働で大会でのユニホームが
生産されていないか、との質問に「(強制労働説は)ウソだ。関係団体から異
議を唱える大量の証拠が出ている。我々はスポーツの政治問題化には反対して
いる」と強調した。

 厳氏の一連の発言は中国政府の主張を代弁したもので、会見では「(厳氏の
発言こそ)スポーツの政治問題化ではないか」とIOCの見解をただす質問も
出た。アダムス氏は「我々の仕事は確実に大会を行うことだ」と述べるにとど
めた。
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https://www.yomiuri.co.jp/world/20220217-OYT1T50286/