オミクロン株 無症状者からクラスター
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220119/k10013437281000.html

奈良県に住む男性(30歳)は今月9日、横浜市で友人の披露宴に出席しました。
その4日後、同じテーブルに座っていた友人からLINEでメッセージが届きました。

「新型コロナだった」

それから相次いで参加した人たちの感染が判明しました。
ワクチンを2回接種していた男性。
「まさか自分がかかっているとは…」

友人から連絡を受けた男性は、その日のうちに近所の病院で新型コロナの検査を受けました。体調に異変はありませんでしたが、念のためにという思いでした。
結果は10分ほどですぐに分かりました。
新型コロナ陽性。保健所からはオミクロン株の可能性が高いと言われたそうです。

(男性)
「非常に驚きました。症状は無かったし、てっきり陰性だと思っていました。みんな言いますけど、まさか自分がかかるとは思っていなかった」
LINEのグループには、披露宴の出席者の多くが入っていました。
新型コロナに感染していたという友人の連絡をきっかけに、ほかの友人たちも各自で検査を受けた結果、少なくとも7人が感染。
クラスターとなっていたのです。

ある友人は「11日からのどの痛みがある」と書いていました。
早い人は披露宴から2日後、多くの人は3日から5日で症状が出たといいます。
従来の新型コロナで言われていた潜伏期間1〜2週間よりもはるかに短い期間でした。

感染はどのように広がったのでしょうか。
男性の証言にもとづき、座っていた位置や症状などを整理してみました。

テーブルは8人がけの円卓。
直径は1.5メートルくらいでした。
感染対策で座席部分にまで伸びるアクリル板が置かれ、隣の人の声も聞こえづらいくらいしっかり仕切られていたといいます。

クラスターになった7人のうち6人は、感染していた友人と同じテーブルでした。
両隣の人は感染しなかった一方、アクリル板や花が置かれて直接話をしていない向かい側の人たちが感染していました。
さらに男性が驚いたのは、ほとんどの人がワクチンを2回接種していたにもかかわらず、感染したことでした。