中国で春節移動が本格化、昨年比3割増の12億人…当局は感染拡大を警戒
2022/01/17 19:04

 【北京=川瀬大介】中国で17日、春節(旧正月)に向けた帰省ラッシュが本格的に始まった。各地に新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の市中感染が広がる中、今年は春節前後に延べ約12億人が移動する。2月4日の北京冬季五輪開幕が迫り、当局は人の大規模移動がもたらす感染拡大を強く警戒している。

 17日午前、北京駅では大きな荷物を抱えたマスク姿の家族連れや労働者の姿が見られた。交通当局が17日から2月25日までの40日間で移動を見込む延べ約12億人は、昨年比では3割以上の増加となる。新型コロナ前の2019年は延べ約30億人だった。国営新華社通信によると、 劉鶴リウフォー 副首相は15日に駅や空港を視察し、防疫対策の徹底を指示した。

 中国メディアによると、オミクロン株の市中感染は、15日に初めて確認された北京市のほか、天津、上海両市など8都市で見つかった。北京市では、今月22日から北京パラリンピック閉幕後の3月末まで、市外から北京に入った人に72時間以内のPCR検査を義務付けると新たに決定した。

https://www.yomiuri.co.jp/world/20220117-OYT1T50179/amp/