いつか来るペットとのお別れの日――。経験された飼い主さんたちはどのような心境だったのでしょうか。

 2016年1月8日に雑種の保護猫のふうすけ(享年2歳8カ月)をみとったかずみさん。かずみさんが保護猫カフェから引き取ってわずか2カ月で、ふうすけくんはFIP(猫伝染病腹膜炎ウイルス・猫コロナウイルスの一種)ドライタイプを発症し、その5カ月後に亡くなりました。早すぎる旅立ち、FIPという治療法の無い病気と向き合った日々、そして、現在のお気持ちなどをお聞きしました。

(末尾に写真特集があります)

■家族になって2カ月で愛猫がFIPを発症

●――なぜ、ふうすけくんのFIP発症に気が付いたのでしょうか?

 引き取って2カ月くらいたった夏ころから、好きなカリカリのご飯を残すようになりました。1粒残し、2粒残し、5粒、10粒、と食事を残す量が増えていきました。半分くらい残すようになったので、保護主にそのことを伝えたら「フードが飽きてきたのかも」と言われてフードを変えてみたりしたのですが食欲は戻りませんでした。

 そしてある日、ふうすけがダルそうな格好でどうも普通ではないと思い病院へ走りました。血液検査をしたらFIPドライタイプを発症していたことがわかりました。

●――根治が難しいと言われているその病名を聞いてどう思いましたか?

 もともとその病気の事は知っていたのですが、ふうすけが病名を宣告されたとき、「この子との運命を受け入れるしかない」と覚悟をしました。獣医から治療は対症療法しかないと言われ、「もしかしたら明日死ぬかもしれない」と思いながら過ごしていました。

《ふうすけくんがトライアルで来た初日、かずみさんは迎え入れることをすでに決めていたそう(提供:かずみさん)》
https://p.potaufeu.asahi.com/655b-p/picture/26574164/a38c774d166e92df57240e914b701dda.jpg

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猫コロナウイルスを発症 迎え入れて7カ月、わずか2歳で亡くなった愛猫への思い
https://sippo.asahi.com/article/14515041
2022/01/06 岡山由紀子