岸田文雄政権発足後初となる、日米の外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)が先週末、テレビ会議方式で開催された。日米両政府は共同発表で、軍事的覇権拡大を進める中国などを念頭に「地域における安定を損なう行動を抑止し、必要であれば対処するために協力する」と宣言した。日米同盟の抑止力や対処力を強化する方針が示されたことは評価できるが、ジョー・バイデン政権が、岸田政権の「米中二股外交」懸念を払拭したわけではない。こうしたなか、北朝鮮は11日朝、弾道ミサイルの可能性があるものを日本海に向けて発射した。ジャーナリストの加賀孝英氏は、米国が日本で極秘裏に始めた「スパイ狩り」について報告する。
官邸側はさかんに、『2プラス2は大成功だった。岸田政権は日米同盟の強化を内外に示せた』と胸を張っている。ただ、事実は違う。米国は『親中』岸田政権に、ますます不満を高めている。その証拠に、米国は日本で『スパイ狩り』を始めている」

外事警察関係者は、こう語った。

先週7日、日米2プラス2が開催された。日本側からは林芳正外相と岸信夫防衛相、米国側からはアントニー・ブリンケン国務長官と、ロイド・オースティン国防長官が出席した。2プラス2の開催は昨年3月以来で、岸田政権下では初めてのことだ。