https://imgur.com/P7kYPdx.jpg
https://imgur.com/EUHfhz3.jpg



「飲むだけでやせる」「シミが消える」…コンプレックスあおる広告、大手ITが排除の動き 

体形や肌など見た目のコンプレックスを過度にあおり、誇大に効果をうたう化粧品や健康食品のネット広告について、大手IT企業を中心に排除する動きが出ている。日本広告審査機構(JARO)に「不快だ」との苦情が急増しており、違法な内容も多いためだ。

 ネット上には、ふくよかな上半身や荒れた肌などを強調した画像を使った広告が無数にある。

 <これでは恋愛対象外><シミが多いと職場でバカにされた>

 そんな体験談を装った話が紹介され、商品購入を促す言葉が並ぶ。ウェブサイトやユーチューブ動画を閲覧すれば自動的に表示されることが多い。

 「飲むだけでやせる」「シミが消える」などと誇大な宣伝文句が景品表示法に違反していたり、効能をうたって医薬品医療機器法に抵触していたりするものが多く、JAROは悪質な広告について、販売業者側に警告。削除や変更を求めているが、多すぎて対応が追いつかないという。

 不適切な広告の発信元の多くは、商品の販売業者ではなく、「アフィリエイト」と呼ばれるネットビジネスをしている個人や小規模業者だとみられる。

 作成した広告経由で商品が売れれば、販売業者側から実績に応じた金額を受け取れる「成果報酬型」で、副業で始める人が増加。悩みを抱える人らの目をひくために、不適切な表現が横行しやすいという。

 ユーチューブに表示される広告を巡っても昨年、「体毛や体形に関する卑下の広告、やめませんか」というネットの署名運動が始まり、4万人以上が賛同している。

 ネット広告の問題に詳しい染谷隆明弁護士の話「劣等感を刺激する広告は関心を集めやすく、利益につながるだけに業界全体で完全にやめるという動きが広がりにくい。社会で厳しい目を向ける必要がある」

https://www.yomiuri.co.jp/national/20211202-OYT1T50128/