千葉県松戸市のご当地女性バーチャルユーチューバー(Vチューバー)・戸定梨香(とじょうりんか)を起用し、
ツイッターやユーチューブで公開されていた千葉県警の交通安全啓発動画が、
「全国フェミニスト議員連盟」(以下、議連)からの抗議を受け、9月10日までに削除されていたことが明らかになった。

7月中旬に公開されたこの動画は、自転車の交通ルールを呼びかける内容の動画だったが、
議連は「おへそが見えている」「動くと胸が揺れる」「スカートの丈が短い」という戸定梨香の外見部分を取り上げ、
「女性蔑視にあたる」などと指摘。ところが、この抗議はあまりにも見当外れだと逆に批判の声がネットを中心に集まった。

議連は21年前に、政策決定の場への女性の参画、男女平等政策の実現を目指し全国の超党派の議員や市民とともに
設立された会員組織。現在、約200人の現職地方議員などが会員に名を連ねている。

議連は18日、「提出した文書は、公的機関としての認識を問うたものです。当該動画の掲載も、削除も、ともに千葉県警によるものです」
「現在、多数のメール等が多種の内容で寄せられており、個別に回答は致しかねます。悪しからずご了承ください」とする声明を発表した。
これでは、「あくまで指摘はしたが、削除したのは千葉県警だ」という責任転嫁にも聞こえる。
もともとは、千葉県警に謝罪と動画削除を求める抗議内容だったはずだ。

議連の共同代表で松戸市議の増田薫氏は20日、「皆さん、議員にどれだけの力がおありとお思いか知らないですけど、
まさか地方議員が警察に圧力かけて動画削除? できるはずないでしょう」と「圧力ではない」という趣旨の内容でツイッターに投稿した。
しかし、6万件以上の署名が集まり、さらに増え続けているということは、増田議員の“主張”に納得していない、できない人がそれだけいるということだろう。

女性の誰もが自由な服装で自由な活動をできる日は、まだまだ遠そうだ。

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