フランスのルドリアン外相は16日、地元のニュース番組で、アメリカなどによる潜水艦配備の支援について、バイデン大統領の発表で初めて知ったとしたうえで「オーストラリアとは信頼関係を築いてきたが、裏切られた。憤りを感じている」と強く批判しました。
また、アメリカに対しても「一方的で予測できない決定は、トランプ氏がやっていたことに似ている」と述べ、不快感を示すとともに、アメリカとオーストラリアの両政府に対して説明を求める考えを示しました。
アメリカ “フランスに事前説明してきた”
これについてアメリカのブリンケン国務長官は16日、記者団に対し「われわれはフランス側とこの2日間、接触を続けてきた」と述べ、アメリカ、イギリス、オーストラリアの3か国による新たな安全保障の枠組みについて、フランス側に事前に説明をしてきたという立場を強調しました。
アメリカの有力紙、ニューヨーク・タイムズは、アメリカにあるフランス大使館が予定していた両国の関係を祝う式典の、キャンセルを決めたと報じました。
この式典はアメリカの独立戦争中にフランスの海軍がアメリカ側を支援した戦いから240年となるのを記念したものだということで、ニューヨーク・タイムズは「突然の政策決定に抗議するため、フランスがキャンセルを決めた」と伝えています。
また、アメリカに駐在するフランス大使は、アメリカなど3か国の新たな安全保障の枠組みが発表された15日、ツイッターに「興味深いことに、ちょうど240年前、フランスの海軍がイギリス海軍を打ち負かし、アメリカの独立への道をひらいたのだ」と書き込み、不快感をにじませました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210917/k10013263801000.html

オーストラリアがフランスと交わしていた潜水艦の大型契約を破棄し、米国製の潜水艦を購入すると決めたことを受け、フランス政府は、米国とオーストラリアに駐在する大使を召還した。ジャンイブ・ルドリアン(Jean-Yves Le Drian)仏外相が17日、発表した。
同外相は声明で、「オーストラリアと米国が9月15日に行った発表の異例の重大性」を理由に、協議のために大使2人を直ちに召還することを決めたとしている。

https://www.afpbb.com/articles/-/3366885