東京都町田市の市立小学校に通っていた6年生の女子児童=当時(12)=が2020年11月、複数の児童からいじめを
受けていたことを示すメモを残し、自死していたことが分かった。市教育委員会は3月、いじめ防止対策推進法の
重大事態として非公開の常設委員会で調査を開始。しかし、遺族側は学校や市教委が説明責任を果たしていないとして
13日、第三者委員会による調査などを求めて文部科学省に要望書を提出した。(服部展和)

 遺族によると、女児は20年11月30日、自室で亡くなっているのが見つかった。机の引き出しから、遺書とみられ
る複数のメモを発見した。

 遺族が女児の死亡について問い合わせところ、学校が詳細に説明しなかったため、同級生ら10人以上に
聞き取りをした。

 それによると、いじめは女児が4年生のころに始まり、仲間外れにされたり、「死ね」と言われたりしたとされる。また、
児童同士が学校貸与のタブレット端末のチャット機能で、女児の名前を挙げて「うざい」「お願いだから死んで」などと
やりとりした内容を、端末を借りた女児が目にしたという。

 遺族によると、学校は当初、昨年9月にメモの児童たちが女児に謝罪したことを挙げ、「問題は解決済み」と主張。
遺族がチャットの履歴開示を求めたが、学校は「履歴は見当たらない」と回答した。

 その後、児童が作成した「(女児の名前)のころしかた」などと一部に書かれたノートを学校が保管していたことが判明。
今年2月に学校が独自の調査報告書をまとめていたことも分かったが、遺族に説明していなかった。

 遺族側の代理人弁護士は「学校は『いじめは解決した』と主張し、重大事態ととらえていなかった。遺族への説明責任を
果たしておらず問題だ」と指摘した。遺族は学校の対応に不信感を募らせ「1日も早く真実を知りたい」と話した。

 市教委は本紙の取材に、重大事態の事案を調査中であるとしたが、「個別の事案については答えられない」としている。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/130621