8/17(火) 4:48配信
スポーツ報知

 テニスの4大大会、全米オープン(OP、30日開幕・米ニューヨーク)の前哨戦、ウェスタン・アンド・サザンOP(米シンシナティ)に出場する女子テニス世界ランキング2位大坂なおみ(日清食品)が16日、大会前の公式オンライン記者会見に出席した。質疑の途中で泣き出して約4分間中断。再開後は落ち着いた様子で再び質問に答えた。大坂が記者会見に登場するのは5月9日のイタリア国際開幕前会見以来だった。

 会見場にはヘッドバンドに日本語で「大坂なおみ」と描かれたヘッドホンをして登場。会見序盤は、東京五輪の感想、五輪期間中に心の健康を訴え棄権し、復帰した体操女子のシモーン・バイルス(米国)に対しての思い、記者会見についての考えからなどを語っていた。

 泣くきっかけになったのは、地元シンシナティの記者が記者会見の方式やメディアとの関係性を問うた質問。数秒黙って「ごめんなさい、考え中」と上を向くなどした。司会者が「次の質問に移りますか?」と聞いたが「興味深い話題なので答えたい。もう1度質問を言ってほしい」と自ら求めた。改めて「会見が好きではないとのことだが、よりよい方法があるなら探りたいと思う」などと問われると「私はみんなのために話すことはできない。自分のためにしか話せない。でも若い頃からメディアにたくさん興味を持たれて、それは自分のバックグラウンドも一因だと思う。第1に私はテニス選手であって、だからこそ多くの人に興味を持ってもらえているのだと思う」などと答えた。

 答え終わった後から泣くのを我慢するような様子をみせた。旧知の記者から全米OPに向けての準備、ハイチへの思いなどの質問を聞いているうちに、涙がこらえきれなくなり、記者が「ごめんなさい」と言うと「いえ、あなたはとてもいい人だから」と言いながら、涙があふれた。司会者が「少し休憩をとりましょう」と促し、オンライン画面を一時切断。約4分の中断後、「先ほどの質問をもう1度。その後は日本語の質問に移ります」と再開させた。大坂は英語の質問に1つ、日本語の質問に3つ答え、約20分間の会見を終えた。