外国人の収容や送還のルールを見直す出入国管理法改正案について、今国会での成立をめざす与党と、
慎重な審議を求める野党とのせめぎ合いが続いている。改正案に反対の声をあげる一人が、
作家の温又柔(おんゆうじゅう)さんだ。6日には、作家の星野智幸さんや中島京子さんとともに、
法案に反対する作家や弁護士らの会見に参加した。

 温さんは、台湾出身の父母と3歳のときに来日し、「家族滞在」の在留資格で育った。資格更新のために数年に
一度通っていた入管は「何か自分たちの運命を握る、親を超えるようなちょっと怖いイメージがありました」と、自身の経験を会見で語った。

 星野さん、中島さんらと共有する問題意識は、入管の問題が「ひとごと」ではないという点だ。
「知らないうちに『移民』として他者化され、不可視化され、えたいの知れない人たちに生殺与奪を決められる」。
そしてそれは、「非国民」とみなされるという形で、日本国籍を持つ人にも起こりえる。その意味で誰にとっても「自分ごと」なのだと。

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