中国の新疆ウイグル自治区で少数民族のウイグル族などが人権を侵害されているとして、欧米諸国の
国連代表部と国際的な人権団体が会合を開きました。

これに対して中国側は、会合に参加しないよう各国に呼びかけたほか、主催したアメリカを非難する声明を
発表し、国連を舞台に欧米と中国が鋭く対立しました。

この会合は12日、アメリカやイギリスなど欧米18か国の国連代表部と、国際的な人権団体の
アムネスティ・インターナショナルなどがオンラインで開きました。

この中で、ウイグル族の権利擁護を訴え、中国に投獄されている研究者、イリハム・トフティ氏の娘の
ジュハールさんが参加し「私の父の運命は国際社会にかかっています。人道危機を止めるために結束して
行動する必要があります」と訴えました。

続いて各国の大使が発言し、このうち、アメリカのトーマスグリーンフィールド大使は「中国政府が
普遍的な人権を尊重するまで同盟国や友好国と取り組み続ける」と述べ、今後も国際社会と連携して中国に
人権侵害をやめるよう求めていくと強調しました。

これに対して中国側は、会合に参加しないよう各国に呼びかけたほか、中国の国連代表部は12日、
報道官の声明で「うそにあふれ、中国をたたくための政治的なたくらみだ」とアメリカを非難し、国連を
舞台に欧米と中国が鋭く対立しました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210513/k10013027361000.html