五輪旗運んだANAの777、早期退役し米国へ 事業改革で売却
2021年5月11日 20:05 AviationWire

5年前の2016年8月に東京オリンピック・パラリンピック開催に向けてオリンピック旗を日本へ運んだ
全日本空輸のボーイング777-300ER型機(JA781A)が5月11日、羽田空港から売却先の米国へ向かった。
ANAを傘下に持つANAホールディングスは、新型コロナウイルス感染症の影響による大幅な
需要減少を受け、経年機を中心に機材の削減を進めており、同機も同型機では6番目の早期退役となった。

五輪旗を日本へ運んだ際は、小池百合子都知事がリオデジャネイロ大会の閉会式で引き継いだ後、
NH2020便として経由地のフランクフルトから羽田空港へ2016年8月24日の午前11時15分ごろ到着。
5分後には日本代表選手団を乗せた日本航空のチャーター機JL8826便(777-300ER)も到着し、
五輪旗がお披露目された。

11日のフェリーフライトは、NH9431便として羽田を午前9時43分ごろ離陸し、経由地のホノルルには
現地時間午後9時19すぎに着陸。給油後は午後11時19分ごろ離陸し、カリフォルニア州のモハーヴェ空港
へ向かっている。日本初の777だったANAの777-200初号機(JA8197)も、2016年8月に同地へフェリーされた。

ANAHDは、新型コロナの影響を受けて事業構造改革を2020年10月27日に発表。コスト削減の一環で、
777-300ERを含む35機を退役させることになった。このうち777-300ERは13機で、年度当初の計画では
退役予定に入っていなかった。

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