「安いニッポンが続くと、庶民の味方だった刺し身に、
手が届かなくなる日が来るかもしれない」

BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミストはそう危惧する。

水産庁の年次報告「水産白書」によると、
「買い負け」という言葉が話題になったのは、2003年ごろのこと。

この頃から欧米やアジアで健康志向が高まり、
和食ブームで高級食材としての魚の需要が急増。
その結果、水産物が高値で取引されるようになり、
同水準の価格を出せない日本の業者が
買い付け競争に敗れて思うように魚を調達できないようになっていた。

魚の需要増、中国で9倍、インドネシアで4倍

水産大手マルハニチロによると、
2017年の水産物の価格は03年に比べて6割ほど高くなった。
ひとえに世界的な需要が高まったためだ。

タイの日本食チェーン 
3000円弱のホッケ定食が一番人気

日本では900円のホッケの定食が、3倍の価格だった。
にもかかわらず、タイ人の間で一番人気だったのだ。
タイの成長スピードを間近で感じたという。 

画像
https://i.imgur.com/78tvOll.jpg

https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00087/042200217/