発端は、別の日本中世史研究者の「ネトウヨ的」発言
 この件の発端は、同じく日本中世史研究者の亀田俊和が、『異形の王権』(平凡社)などで知られる日本中世史研究の大家、網野善彦に対して、「ほんとレフティwな方ですね」「日本嫌いなのに、何で日本史研究したんだろ?w」というツイートをしたことが、専門研究者とは思えないぐらい軽薄なコメントであるとして批判が集まったことにある。

 このツイートは網野が国旗国歌法に反対する文章を読んでのことだそうだが、「日本が嫌いなのに何で〜」という論理はまさに匿名ネトウヨのそれであり、ベストセラー『観応の擾乱』の著者がまさかそんなことを言うなんてと、多くの者に驚き呆れられたのだった。

 亀田はこの発言を早期に謝罪・撤回したが、Twitterの研究者「クラスター」の中で、日本史学・人文学とマルクス主義の関係について勝手に語りだす研究者が増加し、一大論争となっていく。その過程で、呉座勇一の鍵アカウントのスクリーンショットが出回り、この間も様々な人物に中傷を行っていたことが露見することになった。

歴史修正主義発言も露わに
 呉座勇一は、北村紗衣に対する中傷が露見した事実を受けて、自身のアカウントを公開にして、自分自身が抱えているミソジニーを認めたうえで、北村紗衣に謝罪した。しかし同時に、アカウントが公開になったことによって、彼がTwitterで今まで書いてきたこと、何に対していいねやリツイートをしてきたかがすべて露見することになった。その内容は中傷や差別、また歴史研究者にもかかわらず歴史修正主義に加担するようなものまであった。

https://news.yahoo.co.jp/articles/3107a76fe0ba28f32aa989eca8394b6f2a25a692