「アメリカは中国に偉そうに上から物を言う資格はない。中国人はこの手は食わない」
先日の米中外交トップ会談で、中国外交のトップ楊潔篪(ヤン・チエチー)は、ブリンケン米国務長官の批判に強く反論。この発言は直ちに中国国内に広がった。「今の中国は昔のように貧しくない。
中国人はもう誰の顔色も気にせず大声で『ノー!』と言える時代なんだ!」。楊の発言は中国SNSであふれるほどシェアされた。ネット通販サイト「淘宝(タオバオ)」も、赤地に白文字で楊の言葉をプリントしたスマホケースやTシャツを即座に売り始めた。

世界第2位の経済大国になり、中国人には金持ちの自覚が生まれた。アメリカのコロナ対策失敗を見て、「中国の特色ある社会主義」に自信も持つようになった。
民主や自由は大したことない。カネも儲けられないし、コロナ退治もできない。欧米に偉そうなことを言われる筋合いはない──「もうこの手は食わない」という言葉の背景にはこんな心理がある。

https://www.newsweekjapan.jp/amp/satire_china/2021/04/post-52.php?page=1