東大法学部を卒業後、メガバンクに就職した30代のA氏は、入行後のペーパー試験では好成績を連発していた。だが対人コミュニケーション能力の弱さから
営業成績が振るわず、上司から叱責される日々が続いた。

 さらにA氏を苦しめたのは「東大卒いじめ」だったという。東大卒ライター・池田渓氏(2002年入学、理II)が説明する。

「Aさんが特に陰湿だと感じたのが、東大を敵視する慶應義塾大学卒の先輩で、業務で話しかけても無視され、目が合うたびに露骨に舌打ちされたそうです。
さらに名前ではなく『東大生』と呼ばれ、わずかなミスでも他の同僚の前で何時間も叱責された。
これで精神を病んだAさんは、うつ病の診断を下されて半年間の休職を余儀なくされました」

 就職後に、他大学の出身者から嫌がらせを受けるというエピソードは少なくない。「少しでもミスをしたら“東大出の自分は優秀だと思っているのか? 
現場ではそんなの何の役にも立たないぞ”と延々、私立大学出身の上司に説教をされる」(東大経済学部卒20代、保険会社勤務)といった具合に、
叱責される時は枕詞のように、「東大のくせに」「だから東大は」といったフレーズから始まる。

http://www.zakzak.co.jp/soc/news/210406/dom2104060005-n2.html