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ミャンマーデモ隊の「天使」に銃弾 ダンス好きの19歳、悼む声広がる

国軍がクーデターで実権を握ったミャンマーで、治安部隊による国民への弾圧が強まっている。
第2の都市マンダレーでは、銃撃によってデモ隊の女性(19)が死亡。
「エンゼル」(天使)という愛称で、歌とダンスが趣味だった「普通の若い女性」の死に悲しみが広がっている。
治安部隊の武力行使は歯止めが掛からなくなっており、国内では混迷の度が一層深まっている。

 「明るく、優しい心を持っていた女の子だった。悲しいという言葉だけでは言い表せない」
 マンダレーで3日、デモ参加中に死亡したチェー・シンさんの友人の女性(20)は産経新聞通信員の取材にこう話した。
女性の話やロイター通信によると、チェー・シンさんは家業の美容サロンで働いており、おしゃれ好きの「どこにでもいる若い女性」だったという。
 自身初の国政選挙となった昨年11月の総選挙では、アウン・サン・スー・チー氏率いる国民民主連盟(NLD)候補に投票した。
政治参加を誇りに思っており、投票日には「投票済み」を示す紫色のインクが付いた指にキスする写真を会員制交流サイト(SNS)に投稿していた。
 それだけに2月1日のクーデターで選挙結果を覆した国軍への怒りはやまず、抗議活動の陣頭に立った。
「(撃たれて)重体になったなら、生命維持は不要です」と記したメモを携帯し、万が一の際には臓器提供の意思を示していた。

3月3日もチェー・シンさんは「逃げてはだめだ」「身を伏せて」などと参加者に声を掛けながら、国軍を批判する声を上げていた。
だが、治安部隊は最前線のチェー・シンさんに催涙弾を浴びせかけ、頭部に向けて銃弾を発射した。実弾が使用されたもようだ。

死亡時に来ていたTシャツに書かれた「すべて、うまくいく」という言葉は、デモ隊の合言葉として広がっている。「彼女の犠牲は忘れないでほしい」。
友人女性は言葉少なく語った。

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https://www.sankei.com/world/news/210305/wor2103050021-n1.html