日本の医療が世界一な点が2つある。
ひとつは薬剤消費量が人口数に比べて多いこと。
日本の薬剤消費量は人口が約3億2000万人の
アメリカの約2倍もある。

もうひとつは、寝たきり老人の比率が
世界各国と比べてダントツに高いこと。
この2つとも褒められたことではないのに、
いっこうに改善されていない。

とくに後者は、欧米各国と比較すると
日本だけの現象といってよい。
実際、寝たきり老人の数は、
社会の高齢化とともに増え続け、現在約200万人。
このままいくと2025年には300万人に
達すかもしれないといわれている。 

最大の原因は、
医者が死期を迎えている患者さんを
死なせないからである。
つまり、過剰ともいえる延命治療が行われているからだ。

欧米各国では、医療施設、老人ホームなどに
寝たきり老人はほとんどいない。
たとえば、北欧のスウェーデンでは、
高齢者が自分で物を食べることができなくなった場合、
点滴や胃ろうなどの処置は行わない。
このような人工的な処置によって
高齢者を生かし続けることは、
生命への冒涜と考えるからだ。
つまり、人間は自力で生きることができなくなったら、
自然に死んでいくべきだという死生観がある。

ところが、日本はこの逆で、
どんなことをしてでも生かそうとする。
たとえ植物状態になって呼吸しているだけでも、
生きているほうがいいと考える。

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