知的障害児らを預かる新潟市の二つの放課後等デイサービスが不正に給付金を請求し受領したなどとして新潟市は18日、4月1日付で指定を取り消すと発表した。不正があったのは「オリオリエープラス」(中央区)、「オリオリエープラス エコル」(西区)で、いずれもエヌケーグロースジョイ(神田勝夫・代表取締役)が運営。神田氏は元Jリーガーで、アルビレックス新潟取締役や新潟医療福祉大教授。神田氏は18日までに同取締役を辞任した。

 新潟市によると、同社は児童指導員や保育士などの配置人員数を満たしていないにも関わらず、延べ12カ月間、不正に給付費を請求し受領した。監査で実態とは異なる勤務表を提出したり、タイムカードを隠したりするなどの調査妨害もあった。徴収金は約3500万円。

指定取り消しで、従来行っていた福祉サービスは提供できなくなる。「オリオリエープラス」の利用者は次の利用先を手配しており、「オリオリエープラス エコル」は休止している。

 神田氏は新潟市出身の元プロサッカー選手で、元日本代表。2000年からJリーグ2部(J2)の新潟に加入し、03年のJ1昇格に貢献した。引退後の04年から新潟の強化部長や取締役を歴任。神田氏は「行政処分は真摯に受け止める。担当社員が市に申請した書類と私が確認した書類が異なるものだった。担当社員が辞めていて故意かどうかは調べなければいけないと思っている」と話した。

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