ニセ日本人の怪しい商売 中国で問題に 現地取材でわかった事実

中国で大人気商品となった、日本の伝統技術で作ったという鉄の鍋をPRする人物。
4代目家主・伊藤慧太と表示されている。
ところが、動画の内容はでたらめ。
4代目というのも、日本の伝統技術というのも、うそ。
しかも話をよく聞いてみると、「鉄鍋は生活必需品として、人々の生活に便利をお配りしました」などと、日本語がおかしい。
実はこの人物、中国人の俳優。
中国メディアによると、この会社は、日本の伝統技術で作られた鉄の鍋と称して、ネット通販で2020年12月までに5億円近くを売り上げていたとされている。
でたらめなのは、ほかにも...。
紹介されている初代と2代目の写真。
初代を小説家の志賀直哉と重ねると、ぴったり。
さらに2代目には、詩人で彫刻家の高村光太郎と思われる写真が使われている。
鍋は高いもので、およそ2万円ほどで販売されていた。
箱には、すべて日本語で、「日本製輸入品」の文字と、住所には、富山県に実在する地名が書かれている。
しかし、富山・射水市に問い合わせると、会社の法人登記はなく、地域で鍋が有名ということも聞いたことがないとのこと。
一方、上海にあるとされる関係先の住所のオフィスビルを訪ね、警備員に話を聞いてみたが...。
警備員「鉄の鍋? 炒めたりするやつ? ここの中にはないね」
はたして、ここに関係先はあったのだろうか。
中国メディアによると、中国当局は産地を偽装した鍋を販売した疑いで、2020年12月に関係先の倉庫を封鎖。
今も調査が続いているという。

https://www.fnn.jp/articles/-/157641