婚礼ワタベ、私的整理協議 コロナで挙式中止響く

 婚礼大手のワタベウェディングは19日、私的整理の一種である「事業再生ADR」の
申請に向けて同日開催の取締役会で協議すると発表した。新型コロナウイルスの
感染拡大で挙式の中止が広がったことが響き、令和2年12月末時点で8億円の
債務超過に陥っていた。事業を継続し、金融機関と再建計画を策定する。

 事業再生ADRは政府の認定した第三者機関に申請する。裁判所を通さず
銀行や取引先と話し合うため、民事再生法などに基づく法的整理に比べて早期の
再建が可能とされる。居酒屋「魚や一丁」などを運営するヴィア・ホールディングスが2月、
申請の受理を発表するなどの事例がある。

 ワタベは昭和28年、婚礼用の貸衣装業で創業。48年にハワイのホノルルに
店舗を開業するなど海外挙式を積極的に展開した。

https://www.sankei.com/economy/news/210319/ecn2103190014-n1.html