比叡山延暦寺「戒壇院」、827年創建以来初の公開へ…法然、親鸞受戒の場

 大津市の天台宗総本山・比叡山延暦寺で、僧侶に戒律を授ける「戒壇院」
(重要文化財)の内部が、827年の創建以来、初めて9〜12月に一般公開
されることになった。宗祖・最澄(伝教大師)の没後1200年の大遠忌に
あたる今年の記念行事という。
 最澄(822年没)は比叡山を拠点に天台宗を開き、天台僧育成のための
戒壇設立を朝廷に訴え、死後、認められた。
 最初の堂は827年に建立され、法然や親鸞、道元など鎌倉新仏教の開祖が
この地で受戒。織田信長の焼き打ち(1571年)による焼失を経て、
1678年に現在の堂が再建された。
 内部は石敷きで、釈迦、文殊、弥勒の各仏像を安置。天台宗の戒律を授ける
年1回の儀式の時だけ扉が開く。これまで一般公開されたことはなく、戒律を
授かる僧侶にとっても中に入るのは一生に一度の聖域という。
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