「日本はコロナ対策で周回遅れの国になった」英国在住作家が嘆く理由
英国なら外国人でもワクチン打てる


日本のコロナワクチン接種率は世界最低レベルだ。これに対し、英国は毎日30〜40万人という急速なペースで接種が進んでいる。
自身もワクチン接種を済ませたという在英作家の黒木亮氏は「日本は政治家が人気取りのパフォーマンスなどにうつつを抜かしている間に、周回遅れになった」と指摘する――。

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英国は今、毎日30〜40万人という怒涛の勢いでコロナワクチンの接種を推し進めている。
その効果により、1月には日々の感染者数が5〜6万人、死者数が1500人程度いたのが、感染者数は10分の1、死者数は7〜10分の1にまで激減した。

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筆者が接種を受けた薬局では、2つの小部屋が接種場所になっていた。担当は30代半ばくらいの女性だった。
本人確認とアレルギーに関して簡単に聞かれ、「接種するのはオックスフォード大・アストラゼネカのワクチンです」と告げられた後、左の上腕に接種を受けた。
まったく痛みがなく、次の瞬間にはもう針が抜かれていた。ワクチンの量は0.5ccで、針も細く、痛点に触れなかったものと思われる。
上着を着て「どこかで15分くらい待つんですか?」と聞くと「もう帰っていいですよ。アストラゼネカはファイザーと違って、アレルギー反応はほとんどないので」と言われた。


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日本は幸いなことに、理由は不明だが、感染者数・死者数ともに、諸外国に比べて格段に少なく、ロックダウンもせずに済んでいる。
そういう意味では、英国ほどに急いでワクチン接種を進める必要はないのかもしれない。
ただハンコック保健相は「Every day we save now is lives we will be saving in a year’s time(今日一日短縮することは、一年後の命を救うことだ)」と常々言っていたそうである。
こうした真剣さや、大規模でスピーディーなワクチン接種の手法は、大いに学ぶべきだろう。

https://president.jp/articles/-/44199