ロシアで日本の「コーヒー」がはやる意外な事情
最大の輸出国であり、全体の3割を占めている
2021/03/16 11:00

香港で人気の卵かけご飯
驚いたのが鶏卵だ。規制の問題もあり輸出相手国は多くない。上位は香港、シンガポール、タイだが、このうち香港が約45億円で全体の96%を占め、圧倒的だ。

香港での人気の背景について、メディアでは「卵かけご飯の需要が高まった」と報道された。たしかにシンガポールの外食企業が経営する香港のレストランには「究極のTKG」といったメニューもあり、沖縄産の鶏卵が使用されている。

香港では2009年に初めて生卵フェアが行われ日本の養鶏関係者などが安全性とおいしさをPRしてきたこともあり、この数年、卵かけご飯が人気化しているという。香港からの訪日客が、日本で覚えた卵かけご飯や親子丼などの味を求めて日本産卵を購入したり、レストランで食べる習慣がついたことも一因だろうか。

(中略)

2020年のロシア向けインスタントコーヒーの輸出量が前年比で118.3%だったUCCホールディングスは、大阪工場で生産したインスタントコーヒーを国内渡しで商社に納品。その後、商社がコンテナ、輸出手配を行い、ロシアに製品が輸出されている。

そんなロシア国内のコーヒー事情について同社の担当者は以下のように説明してくれた。

「ライフスタイルの変化に伴いコーヒー文化が国民生活に定着しつつあることを背景に、おいしいコーヒーに対する需要が高まっています。2010年から2019年までの9年間で生豆輸入量が年平均成長率8.4%と増加で推移しています。

それだけレギュラーコーヒーの需要が高まっているということです。小売市場全体でみると、インスタントコーヒーはレギュラーコーヒーの3倍の規模(金額)となっています。過去6年間の年平均成長率ではインスタントの7.48%に対し、レギュラーが13.3%と好調です」

世界各地の最新情報を網羅したトリップアドバイザーを見ると、モスクワのカフェ・ 喫茶店は1629軒と記載されている。スタバもあれば地元の独立系カフェもあり、若い世代を中心に人気となっている。

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https://toyokeizai.net/articles/-/415973?display=b