https://diamond.jp/articles/-/263157
半導体トップ10企業として、世界レベルの戦いを続けている唯一の日本企業がキオクシアだ。 
だが、主力のフラッシュメモリー事業に依存する経営は不安定。新規株式上場(IPO)手続きの再開が遅れる一方で、業界の合従連衡の機運が高まっている。

 同社が2月12日に発表した2020年10〜12月期の連結業績は最終損益が132億円の赤字で、韓国サムスン電子や韓国SKハイニックスなど競合他社に比べて収益性の低さが目立った。

「中国ファーウェイへの出荷やコロナ禍など短期的な懸念は問題ではなく、NAND型フラッシュメモリーの事業の先行きに不安がある」。ある機関投資家は、キオクシアの20年10〜12月期の赤字を見て、そう指摘した。

 当初は21年の年頭を見込んでいた上場手続きの再開が、一段と見通しにくくなっている。