首相長男らと会食 職員11人 倫理規程違反の接待と発表 総務省

総務省の幹部と衛星放送関連会社に勤める菅総理大臣の長男らとの会食をめぐり、総務省は合わせて11人の職員が、
倫理規程に違反する接待などを受けていたとする調査結果を発表しました。また、これとは別に、内閣広報官の山田真貴子氏も、
総務省の総務審議官時代に1回で1人当たり7万円を超える飲食の接待を受けていたことを公表しました。

総務省の幹部4人と衛星放送関連会社「東北新社」に勤める菅総理大臣の長男らとの会食をめぐって、総務省は今月上旬から
行ってきた調査結果をまとめ、公表しました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210222/K10012880251_2102221940_2102221954_01_04.jpg

それによりますと、谷脇 総務審議官、吉田 総務審議官、秋本 前情報流通行政局長、湯本 前審議官の4人に、内閣官房の
奈良 内閣審議官ら7人を加えた合わせて11人の職員が、国家公務員の倫理規程に違反する接待などを受けていたということです。

11人の会食は、2016年から去年までの5年間に合わせて延べ37件行われ、総額52万6000円余りにのぼったとしています。
回数は秋本 前局長が7件と最も多く、1回の1人当たりの飲食費が最も高かったのは谷脇 総務審議官の4万7000円でした。

11人はいずれも調べに対し「会食当時、東北新社が利害関係者にあたるとは思わなかった。利益誘導の会話はなかった」と説明しているということです。

また、37件のうち、菅総理大臣の長男が出席していたのは延べ20件だったということで、11人は、いずれも「会食への出席は、
菅総理大臣の長男の参加が理由ではない」と説明しているということです。

総務省は24日、人事院の国家公務員倫理審査会に報告書を提出し、審査会の承認が得られれば、その日のうちに11人を懲戒処分などにする方針です。

また、これとは別に総務省は内閣広報官の山田真貴子氏も、総務省の総務審議官だったおととし、菅総理大臣の長男らから、
1回で1人当たり7万4000円余りの飲食の接待を受けていたことを公表しました。

山田氏は、総務省を退職し、現在「特別職」のため、国家公務員倫理法の規制対象ではありませんが、
総務省は「会食当時は、倫理規程に違反していた可能性が高いと考えている」としています。

総務省関係者は「山田氏の処分は総理大臣官邸で判断することになる」と話しています。

接待などを受けた職員 総額は

総務省が、国家公務員の倫理規程に違反する接待などを受けていたと発表した総務省の11人の職員は、
▽事務次官級が谷脇 総務審議官と吉田 総務審議官、それに当時、総務省の審議官だった内閣官房の奈良 内閣審議官の3人で、
▽局長級が秋本 前情報流通行政局長、湯本 前審議官の2人、
▽課長級が5人、
▽課長補佐級が1人です。

11人の会食は、2016年から去年までの5年間に合わせて、延べ37件行われていたということです。

会社側に残っていた領収書では、会食の費用はすべて会社側が負担したことになっていて、土産代やタクシー代を含め、費用の総額は52万6000円余りにのぼっているということです。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210222/k10012880251000.html