千葉県成田市や山武市でスリランカ人グループ同士の抗争事件が相次いでいる。

 日本語が通じず、被害届が出ないケースも多いため、捜査は困難を伴うが、県警は対策チームを設け、抑止に努めている。

 昨年4月にスリランカ人2人を車で連れ去り暴行したとして、成田署は14日までに、いずれもスリランカ国籍のセネビラタナゲ・ブッディカ・ヨハン・セネビラタナ容疑者(24)ら男2人を逮捕監禁と傷害などの疑いで逮捕した。いずれも、逮捕監禁容疑については認めているという。

 この事件の前には山武市で、ヨハン容疑者のグループとみられる男の家族が経営する自動車解体施設「ヤード」や自宅が襲われる事件が発生。署は、器物損壊や傷害などの疑いで対立グループの20代の同国籍の男7人を逮捕した。昨年5月にも、山武市の中古車販売店でスリランカ人が関わる重傷傷害事件が起きている。

 成田空港の周辺地域では、中古車販売業などに関わるスリランカ人が多いとされる。成田市では2015年の111人から20年に563人と急増。同市の外国人人口の1割に満たないが、騒音やけんかなど、昨年の成田署管内での外国人に関するトラブル相談の4割を占めたという。

2021年1月15日 9時32分
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