かつて日本がこんなに「自由」だと感じたことがあったでしょうか――。

やっと日本に"帰って"来ることができました。
日本は、25年以上前、初めて来てから私が自然と受け入れることができた国
(それとも私を受け入れてくれた国と言ったほうがいいでしょうか)です。
それなのに、今年3月にフランスに発ってからというもの、ここ何カ月も日本に戻って来たくても、なかなかそれがかないませんでした。
なぜなら日本は永住権を持っている、私のような外国人にさえ門戸を閉ざしてしまっていたからです。

これではまるで鎖国をしていた江戸時代と同じ。
やはり日本は島国だったのだ……と思ったのもつかの間、11月にさまざまな手続きを経て、ようやく日本に戻ってくることができました。
そして、とても奇妙なことに、ここ日本でこれまでにないほどの自由を感じているのです。


どうやって入国したか

その前に、どうやって日本に入国できたのかをお話ししましょう。
まずはフランスを発つ前にパリでPCR検査を受け(出発の72時間前以内)、
関西国際空港についてからも医療スタッフによる検査を再度受診(今度は唾液検査)。
その結果が出るまで45分待ち、陰性の場合は入国手続きを行います。
このとき、さらに厳重に検査結果を調べるほか、パスポートや搭乗券も通常時より厳しくチェック。

やっと終わったと思って前に進もうとすると、入国審査官から「ダブルチェック!」と呼び止められました。
この時、人生で初めて入国できるか不安に。でも辛抱強く待っていると、ようやく最終的なOKが出ました。

パリから関西国際空港の機内には40人(400席のうち)ほどしか乗っていませんでしたが、
この日がボジョレーヌーヴォーの正式な解禁日ということもあり、飛行機はワインでいっぱいでした。
搭乗前に預けていた荷物を受け取ろうと、コンベアを見ると私のスーツケースがぽつん、と置いてあるだけでした。
もちろん私は公共交通機関を利用することが許されなかったので、大阪に住む知人が空港まで迎えに来てくれました。







フランス人が日本に戻って心底感じた「自由」
https://toyokeizai.net/articles/-/397366