高齢者からキャッシュカードをだまし取ろうとしたとして、兵庫県警は３日、詐欺未遂の疑いで、中国籍で専門学校生の女（２６）＝東京都北区＝を逮捕した。
警戒中の捜査員が不審な動きをしていた女に職務質問し、スマホに残されたメールが逮捕の決め手になったという。
逮捕容疑は２日午後、何者かと共謀し、芦屋市の女性（８７）に百貨店や銀行協会の職員を名乗り、「キャッシュカードが不正使用された可能性がある」などとうその電話をかけ、カードをだまし取ろうとした疑い。
「受け取りに来たのは間違いないが、だますつもりはなかった」と容疑を否認している。
芦屋市内では２日、百貨店員や警察官をかたった不審な電話が相次ぎ、捜査員が警戒していた。午後６時ごろ、ＪＲ芦屋駅前の商業施設でうろうろしたり、座り込んでスマートフォンをのぞき込んだりしていた女に捜査員が声を掛けたところ、「中国の知り合いに頼まれてカードを受け取る仕事に来た」と説明。
リュックの中には「全国銀行協会」と書かれた書類を持っていた。女のスマホからは行き先を指示する中国語のメールが見つかり、県警が被害者を特定し、不審な電話などを確認したという。
同市内では２日午後、芦屋署員をかたる若い男からキャッシュカード２枚と暗証番号を書いたメモを盗まれ、５０万円が引き出される被害が発生。
約１時間前に被害女性（８３）宅に男の声で「銀行口座からお金が抜かれており、口座を止めないと被害が拡大する。封筒にキャッシュカードとメモを入れてください」と電話があったといい、同署が関連を調べている。
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