なぜ「本音を言わない」人が多いのか
アメリカ大統領選まで1週間となった今、どちらが今年の選挙戦を制するのか日に日に注目が集まっている。

メディアや世論調査で「バイデン優勢」が伝えられるなか、早々に「バイデン勝利も同然」という気になれないのは、最近オクトーバーサプライズでニュースになった、バイデン一家とウクライナのエネルギー企業とのきな臭い疑惑が急浮上したのもある。

それに加え、やはり思い出されるのは4年前の出来事。投開票日まで表に出てこないトランプ支持者、いわゆる「隠れトランプ派」が今回も相当数いるのではないかという要素も大きい。

普段は出てこないトランパー(トランプ支持者)は、米系メディアでしばしば「Hidden Trump voters」(隠れトランプ投票者)や「Shy voter」(シャイであまり表に出てこない投票者)、「Silent Majority」(声なき大衆)などと表現されている。

ニュースサイトの「ザ・ヒルズ」は、隠れトランプ支持者が今年も大統領選に相当大きなインパクトをもたらす可能性を示唆している。記事によると「トランプ支持者は世論調査で本心を言いたがらず、本音を隠す傾向が高くなっている」とある。

リバタリアン(自由至上主義)系シンクタンク、ケイトー・インスティテュートが2000人の有権者を対象に行った調査では、62%の人々が支持する政党や候補者を言いたがらない。その中でも77%が共和党派、52%が民主党派、59%が無党派、つまり共和党支持者の方が「本音を言わない」人が多い、ということだ。

では、なぜトランパーは隠れているのだろうか? その心理や本音に迫ってみたい。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/76422