(前略)
米国が強力に踏ん張る場合、欧州連合(EU)や中国が代案としてユ本部長を受け入れる可能性もある。 EUと中国は選好度調査でナイジェリアに票を入れたが、韓国も受け入れられるという立場であると外交当局は把握している。
しかし、ナイジェリアが黙っているわけがない。 ナイジェリアがユ本部長に拒否権を行使し、ナイジェリアも韓国も当選できないという膠着状態が続く可能性がある。
政府の悩みは、それに対する非難が韓国に返ってくる恐れがあるということだ。
韓国はこれまでWTOをはじめとする国際社会で「優等生」になろうと努力してきたが、勝算のない戦いで粘る場合、「米国だけを信じている」という批判に直面する可能性もある。
このため政府内には「美しい退場」を選択すべきだという意見もあるが、米国が変数だ。
韓国が承服しても、米国がナイジェリア候補に反対すれば、事務局長の選出が遅延する恐れがある。
ナイジェリアを支持したヨーロッパ諸国のマスコミではすでに「米国がWTOを意図的に破壊しようとしている」という疑問を提起している。
政府関係者は「我々の意思とは関係なく、事務局長が選出されないという膠着状態に陥る恐れがある」と述べた。
米国がどのような目的でユ本部長を支持するかについては、政府当局者らも明確に説明していないが、今後WTOを米国の狙い通り改革する上で、ナイジェリアより韓国の事務局長の方がより協力的だと判断するのではないかという見方が出ている。
USTRは支持声明でユ本部長の通商専門家としての能力を高く評価し、「WTOは重大な改革が非常に必要だ。 現場で直接してみた経験がある誰かがリードしなければならない」と強調した。
政府はまだ結論を出していないが、時間はあまりない。
WTOが提示した日程は11月9日だが、11月3日が米大統領選挙だ。
今の韓国を支持する米国はドナルド・トランプ政権で、ジョー・バイデン前副大統領が当選する場合、米国の立場が変わりかねない。
ブルームバーグは、バイデンが当選する場合、WTO加盟国が次期米政府の立場を示すため、バイデンの就任以降に事務局長の選出を見送る可能性があると伝えた。
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https://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&;mid=shm&sid1=104&oid=001&aid=0011979094