「口永良部島(くちのえらぶじま、鹿児島県)、薩摩硫黄島(鹿児島県)、諏訪之瀬島(鹿児島県)、
桜島(鹿児島県)、阿蘇山南岳(熊本県)、霧島山新燃岳(しんもえだけ、宮崎県&鹿児島県)、
浅間山(長野県&群馬県)、加賀白山(石川県)、草津白根山(群馬県)、西之島(東京都)と、
次々に火山活動が盛んになっている。日本周辺のプレートの歪みが限界に達しています」

旧知の本誌記者に、火山噴火を警告するメールが届いたのは7月1日午前のこと。
発信者は、災害リスクマネジメントを専門とする立命館大学の高橋学教授(66)だ。
翌7月2日8時36分、危険リストにあった諏訪之瀬島が噴火し、その噴煙は火口から1000mまで上がった。

 それだけではない。小笠原諸島に位置する西之島では、7月4日に気象衛星が観測したなかでは最も高い、
8300メートルの高さの噴煙が確認された。
さらに、高橋教授が警告したほかの火山の多くも、活発な活動を示している。高橋教授は、こう警鐘を鳴らす。

「この先も、日本列島各地で、火山の同時噴火が起こる可能性があります。

 日本列島は、基本的に北米プレートとユーラシアプレートという、2つのプレートの上に位置しています。
そしてこの両プレートは、東から潜り込む太平洋プレートと、南から潜り込むフィリピン海プレートによって圧力を受けている状態です」

 2011年の東日本大震災は、北米プレートが太平洋プレートの圧力に耐えられなくなり、反発した結果だという。

「巨大地震によってプレート同士の摩擦が減ると、片方のプレートがもう片方の地中深くに潜り込む速度が増し、
地下深くでマグマを形成します。しかも、『巨大地震が発生したあと、必ず噴火が起きる』というデータもあるんです。

 現在、東日本大震災の影響で、太平洋プレートが北米プレートの下深くに潜り込み、マグマを形成していると考えるのが妥当です。
これが、浅間山や草津白根山などが噴火する原因です」(高橋教授、以下同)

 では、九州を中心に、西日本で火山が噴火するのは?

「『スーパー南海地震』が、間近に迫っているのが原因です。ユーラシアプレートがフィリピン海プレートによって押されており、
溜まったマグマが噴出する可能性があります。

 そして噴火のあとには、フィリピン海プレートの圧力にユーラシアプレートが反発し、南海沖でM8.5以上の巨大地震『スーパー南海地震』が起きるでしょう」

災害史の専門家が警告…日本全国で「火山が同時噴火」の大惨事
https://news.yahoo.co.jp/articles/67ec66e7e3ab71827a285230ffaf75ebf4f3fc39