「図上で見ると彼我の距離は、350海里(650km)くらいである。
ちょっと遠いとは思ったが、従来の経験に鑑み、これだけの兵力を差向ければ、敵の母艦4隻や5隻に致命傷を与えることは難事ではない。
連合艦隊司令部でもそうだったと思うが、軍令部の作戦課では、『してやったり!』と思った。
同僚の航空関係部員鈴木中佐は、『おい源田、偉いことになったぞ。これで国を救ったぞ』とも言った程である。
2時間半ないし3時間もすれば、攻撃報告や戦果概要の報告が入るはずだ。待ち遠しい3時間であった。」
───源田実さん(当時大本営海軍部(軍令部)航空関係主務部員、のち航空幕僚長→国会議員様)『海軍航空隊始末記』(文春文庫、1996年)302、303頁

藤本速雄さんは言う。
「零戦のエンジンは1100馬力、グラマンF6Fは2000馬力。スピードも違う、防弾装備も違う。グラマンの13ミリ機銃は弾道直進性がよく、遠くから撃たれても命中しやすい。性能ではとても太刀打ちできない。
それが450機、日本の空母9隻の全搭載機より多いんですよ。
それからアウトレンジ戦法と言うけどね、たった48機の零戦で80機の攻撃隊を護衛して、400浬(約740キロ)も操縦していって、これだけのグラマンが来て、
どうやって戦えますか。例えて言うなら、長距離を走ってきた1人の小学生を、高校生3人ぐらいがつかまえて叩くようなもので、技倆以前の問題です。
どんなに腕のいい搭乗員でも、これでは生きて帰るのが不思議なぐらいで、上手とか下手とかの次元じゃない。技倆云々を言うのなら、
それをまず頭に入れてからにしてほしい。負けたのを搭乗員の技倆のせいにするのは、司令部の責任逃れだと思うんです」
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/65255?page=3

6/20、虐殺される日本艦隊。右舷に爆弾が命中している緑迷彩の空母は瑞鶴か隼鷹。
https://www.youtube.com/watch?v=6qbf8M2IoOE