空気調和・衛生工学会前会長で、早稲田大学建築学科の田辺新一教授が解説する。

「ウイルスが含まれる咳やくしゃみ、会話などによって発生する飛沫は、5マイクロメートル以上のものを『飛沫』と呼び、5マイクロメートル以下のものを『飛沫核』と呼びます。

通常、大きな飛沫は水分が多いため口から出てもすぐに落下して1m未満しか飛びません。
感染拡大防止策として2mのソーシャルディスタンスを取ることが求められるのはこのためです。

一方、会話などで生じる水分が小さな飛沫核は、一定期間、空気中に漂います。
広州のレストランでは非常に換気が悪くXさんの発した小さな飛沫や飛沫核がエアコンの空気潮流によって室内に拡散し、クラスターを引き起こしたと考えられます」

Xさんから最も離れた場所に座っていた客は4.5m離れており、ソーシャルディスタンスの盲点を明らかにした。

意外だったのは、A卓よりもエアコン吹き出し口に近い“風上”のエアコンの吹き出し口に最も近かったC卓でも2人が感染したことだ。

https://news.headlines.auone.jp/stories/series/general/13427094?genreid=202