想い出に残る、懐かしのマイコン・パソコンを写真とともに振り返る本コーナー。今回取り上げたのは、
PC-9801シリーズで初の3.5インチFDDを搭載した機種「PC-9801U」となります。発売は1985年。
ビジネスマシンとして登場したPC-9801はその後、価格を下げたPC-9801E、5インチ2DDのFDDを搭載した
PC-9801F、5インチ2HD搭載のPC-9801Mとラインアップを拡充させていました。
その次の一手として登場したのが、PC-9800シリーズ初となる、3.5インチFDDを2基内蔵したPC-9801Uでした。

1985年5月20日にPC-98XAと共に発表されたPC-9801U2は、それまでの機種と違いFDD2基搭載モデル
1種類のみのラインアップとなります。本体価格は298,000円で、重量は5.6kgとPC-9801Fの約半分強。
持ち歩くかどうかは別として、専用のキャリングケースも発売されていました。

他機種と違って拡張スロットを使うことなく、マザーボードに直接増設する形でメモリとFM音源ボードを
追加することが出来るのは、大きなメリットでした。また、BEEP音も音程を自由に変更することができるようになっています。
これはとりもなおさずNECが、3.5インチモデルをビジネスではなく趣味向けにしようとしていた現れだったのではないかと思います。

 意欲的な部分が数多く見られたPC-9801Uですが、PC-9801と同じグラフィック部分が脚を引っ張ることとなり、
発売されるソフトの注意書きに「※PC-9801/U2は除く」と書かれてしまうことに。
この失敗は次機種のPC-9801UV2で解決され、3.5インチドライブを搭載したPC-9801シリーズは、
さらなる勢いをつけていくことになるのでした。

https://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/column/retrohard/1252532.html