NY原油先物、初の価格「マイナス」 5月物投げ売り殺到
2020年4月21日 3:56 (2020年4月21日 7:35 更新)

https://r.nikkei.com/article/DGXMZO58291780R20C20A4000000

【ニューヨーク=後藤達也、シカゴ=野毛洋子】20日のニューヨーク原油先物市場で史上初めて価格がマイナスとなった。原油需要が激減するなかで在庫が増え、保管スペースが枯渇。
買い手がつかなくなった。ファンドが投げ売りし1分で10ドル以上下落する場面もあった。21日に取引を終える5月物だけの局所的な話だが、世界を代表する国際商品市場で極めて異例の事態だ。

20日のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近5月物の清算値は1バレルマイナス37.63ドルで、前日から55.9ドル下落した。
朝から売られていたが、拍車がかかったのは午後に入ってからだ。正午過ぎに10ドルを割ると10分おきに1ドル下がるような展開になった。午後2時すぎに節目の0ドルを割ると午後2時30分には一気にマイナス40ドル強まで崩れた。