【豊富】利尻山(1721メートル)を望み、荒波が打ち寄せる宗谷管内豊富町の日本海沿いの海岸に連日、ヤシの実が漂着している。ヤシは南方に生育する植物で、少なくとも数千キロ離れており、町は「聞いたことがない」と驚いている。

北海道内でもかなり北 豊富町の場所

 ヤシの実はコーヒー色で、大きい物は大人の頭ほどもある。部分的にひびが入り、内部の繊維質がはみ出ている。同町稚咲内(わかさかない)の海岸の2キロほどの範囲で、今月4日に2個、5日に1個の計3個が波打ち際に漂着しているのが見つかった。

 宗谷、留萌の沖合には、南から対馬海流が北上。これに乗り、豊富の海岸に流れ着いたとみられる。

周辺の海岸では毎年欠かさず清掃を行っており、町は「町民が入念に砂浜でごみを拾っているが、ヤシの実は過去に見つかったことはない」と話している。

 相次ぐ漂着について、道立総合研究機構稚内水試は「漂着物に関するデータがないので判断はできないが、珍しいと思う。先週は西風が強かったので漂着が続いたのでは」と話している。

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