スマホ、清潔ですか? 感染対策、専門家に聞く拭き方

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 新型コロナウイルスなどの感染症は、しっかり手を洗い、ウイルスが手を経由して口や目から体に入らないようにすることが大事な予防法の一つです。でも、何げなく触っているスマートフォンや携帯電話はきれいにしていますか? 衛生学の専門家は「スマホを拭く習慣が必要だ」と指摘しています。
調査した半数が1日1回も…
 「スマホや電子機器であっても細菌やウイルスは付着する。せっかく手をきれいに洗っても、汚れた物に触ってしまっては意味がありません」。和歌山県立医科大の森岡郁晴教授(公衆衛生学)はそう語る。
 森岡教授らは2013年1〜3月に学生やその親族、友人の、スマホや携帯電話に付着している細菌の状況を、それぞれ約40台ずつ調べた。半数以上で一般細菌が確認され、食中毒を引き起こす大腸菌や黄色ブドウ球菌が付いたものもあったという。
 ところが同じ調査で、スマホと携帯の掃除の状況を持ち主に尋ねてみると、半数以上は1日1回も「清掃しない」と答えた。
 「最近はビジネスや医療の現場でも、スマホ・携帯は手放せない。不特定多数の人が使う電車のつり革や駅の発券機、銀行のATMなどを触った手で、スマホを操作するのであれば、注意が必要だ」と森岡教授は訴える。
 厚生労働省は、コロナウイルスの感染予防策として、70%程度の濃度のアルコール消毒が有効だとしているが、最近では手に入りにくい。森岡教授は「布で拭くなど、少しでも清潔にしておくことが重要。新型コロナウイルス以外にも食中毒など様々なリスクがあるので、これを機に毎日拭く習慣をつけましょう」と呼びかける。
「防水」でも要注意
 スマホや携帯は、どのように掃除するべきか。全国に支店を展開する「スマホ修理工房」の担当者に聞いてみた。
 注意するポイントは、メガネ拭きやマイクロファイバー製のクロスのような「柔らかい布を使うこと」。
粗い目の布やティッシュを使うと、画面に細かな傷がつく可能性があるという。
 今回の新型コロナの感染拡大を受けて、スマートフォンメーカーなども掃除についての情報をホームページに掲載している。
iPhone(アイフォーン)を販売する米アップル社はアルコール(アップルのHPでは70%イソプロピルアルコールと記載)を含んだシートで表面を拭くことは可能としている一方で、洗浄用品や研磨剤を使うと、画面の特殊コーティングがはがれる、などと注意。
他にも「塩素系添加物を含まないものを使ってください」などと注意しているメーカーもある。