※本記事は物語の結末に触れているため、映画をご覧になってから読むことをお勧めします。

 新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。4月4日時点、全世界の感染者数は106万人を超え、死者は5万人を上回っている。東京都の1日の新規感染者数は、約120人にも上ってしまった。
映画業界では公開延期や制作延期、或いは中止が相次ぎ、甚大な被害を及ぼしている。現段階で、明確な終息のめどは見えていない。

 そんななか、1本の映画が注目を浴びている。この事態を予見していたかのような細菌パニック映画『コンテイジョン』(11)だ。

 「Contagion=伝染」の名を冠するこの作品は、「Nothing spreads like fear=恐怖より早く広がるものはない」という本国のキャッチコピーの通り、未知のウイルスが全世界で蔓延し、日常が加速度的に崩壊していくさまを、徹底的な化学考証に基づいて描いている。
まさに、我々が生きる「今・この瞬間」とオーバーラップする内容だ。

 香港で、謎のウイルス感染が発生。現地の人々はおろか、香港からアメリカ・イギリス・日本に帰国した人々が一斉に体調を崩し、数日後に死亡する。その後も、ウイルスは驚異的なスピードで世界に飛散。
米国疾病予防管理センター(CDC)や世界保健機関(WHO)は治療法を探るが、原因の究明とワクチンの開発は困難を極め、その間にも感染者は爆増。さらに著名ブロガーが陰謀論を訴え、各地で暴動が頻発。世界は未曽有の危機に陥ることになる……。

 『コンテイジョン』は、スティーヴン・ソダーバーグ監督、マット・デイモン、ジュード・ロウ、
ローレンス・フィッシュバーン、マリオン・コティヤール、ケイト・ウィンスレット、グウィネス・パルトロウといった豪華なメンバーが集結。
脚本は、『不都合な真実』(06)の製作等で知られ、『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』(20)が控えるスコット・Z・バーンズが務めた。

いかそ

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